当JAは、農業者の所得増大を目指し、今年度から新たにホウレンソウの産地化に向けた取り組みを進めています。

　農閑期における農家収入の確保に向け、管内にて新たに栽培を推進する園芸品目を導入しようと、全農岐阜や揖斐農林事務所と連携し、検討を重ねてきました。軽量で女性や高齢者でも扱いやすいことや、高い需要が安定的にあることなどから、ホウレンソウを新たな品目として策定。JAが新規で作付けする農業者に向け、種子の購入助成、農機の無料貸し出し、出荷用段ボールの無償配布のほか、全農岐阜パッキングセンターの活用による出荷調整作業の省力化などの支援策を打ち出し、農事組合法人や直売所出荷者を中心に栽培を呼びかけました。

　ホウレンソウの栽培に初めて取り組んだ大野町の農事組合法人「稲富ファーム」では、約20aの圃場に耐寒性に優れている品種「寒兵衛」を昨年11月下旬に播種。12月下旬に生育の停滞が一部確認されたものの品質は良好で、22日に収穫作業が行われ、54ケース（約200kg）を初出荷し、全農を通じて東海地域のスーパーなどで販売されました。

　当JAの平井哲俊販売課長は「初の試みだったが、無事出荷まで実現できた。今年度の取り組みを踏まえ、来年度は生産者の増加、適期作業による長期的な出荷、TACの栽培指導強化などに努めていきたい」と話しました。